パワポケ好き
パワプロクンポケットが好きだ。
パワプロクンポケットのサクセスが好きだ。
ストーリーが明快なパワポケ13やパワポケ5は初心者におすすめである。
また、SF的世界観のパワポケ12、パワポケ11もおすすめである。
野球部員に自己を投影しサクセスストーリーを歩むのが好きだ。
どの彼女候補と懇ろになるかを選択出来ることも好きだ。
何十、何百周とプレイしなければ気付かないような、細やかなイベント及びテキスト量、やりこみ要素が好きだ。
ナンバリング間での伏線回収や繋がり、1次元上がったメタ的視点が好きだ。
CERO-Aにもかかわらず、しあわせ草や弾道イベントなど、違法薬物や性交渉を暗に喩える姿勢も好きだ。
パワプロクンポケットを人生のバイブルと崇め、狂信的に信奉すらしている。
しかし、パワポケ好きは、他のパワポケ好きと繋がろうとしない。
繋がることができない。
繋がり方が分からないのである。
子どもの頃、周りの人間がスマブラだのエアライドだのをプレイしていた頃、パワポケ好きは、家で一人きり、ずっとパワポケをプレイしていた。
そうして培われた、歪んだ語彙力と読解力は、歪んだ人格形成に影響を与えた。
現実世界にヒーローはいない、誰かと入れ替わることもない。
空き缶を投げつけてくる少女も、攻略不可能のメイドも、抜け目のある生徒会長も、いない。
クラスの隅っこの方で、電脳野球編の育成論を考察するばかりでは、満足に社会性も身に付かずに、今もなお、広大なインターネットの隅っこの方で「パワポケ好きの俺を見つけてくれ…」と。
失われた青春は戻ってこない。
熱い血潮の友情パワーを発揮することはない。
人生は一度きり、「はじめる」は無いのである。
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ててて て