非非モテ男(ひもておにあらず)

 

こんにちは、ギフトです。

突然ですが、世界には2種類の男がいます。

 

「モテ男」と「非モテ男」です。

 

モテ男とは、男としての価値を高め、自分に自信を持っており、常に女性が周りにいるような男のことです。

 

逆に、非モテ男とは、自分に自信がなく、また努力もしないため、必然的に女性と距離が開いてしまうような男のことです。

 

しかしその両方にも例外があります。

 

例えば、モテ男でも、様々な女性との関係を持つために、所謂チャラい、誠実さに欠ける、といった弱点があります。

 

また、逆に言えば、非モテ男でも、顔はいいのに話すとダメとか、話は面白いけど容姿に清潔感がないとか、そういった惜しい部分もあります。

 

このような「モテ男」「非モテ男」の概念が、女性社会にも普及してきて、こうした不満点を利用する形でモテようとする、「非非モテ男」。

 

非モテ男」の土俵に降りてきて、「非モテ男」の残念な部分を喰らう、それが「非非モテ男」です。

 

「モテ男」の"逆"は「非モテ男」ですが、

非モテ男」の"裏"は「非非モテ男」なのです。

 

これは、かつて私が、そんな「非非モテ男」だった頃のお話です。

 

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や、こんなくっせぇくっせぇブログの書き出しだと、

「あれ?こいつ有料のブロマガでも始めんのかな?購読者数だいたい1500人くらいのよくあるメルマガのやつじゃん、購読者の名前を今月のネズミ講の売り上げランキング順に並べるやつじゃん、アレ、やんのかな?」

と思われるし、そうは思われたくないしね。

 

俺はモテ男でもないし、かといっても非モテ男でもない、中肉中背の、顔も、平々凡々。

よくやるやつ、人生で、えーっとぉ芸能人の誰某に似てる〜、なんて言われたことはマジで一度きりもない。

唯一言われたことがあるのが、「カピバラに似てるね」だって。なんだそれ。ピンと来ねえわ。

 

だから、本当に一般的なごくごく普通、いや、ここで言う一般的、っつうのもさ、Twitterだと、ツイートから伝わるアカウント像とかフォロワー数、発言力とか、2ちゃんねる行っても、○○板なのかによって、この世間一般的なごく普通の成人男性像っていうのは得てして変動するモンなんだけどさ。言わせてよ。分かってるって。

ズバッと数字を言ったら良いんでしょ?年齢ン歳、身長ンセンチ、体重ンキロ、顔は松竹梅で梅寄りの竹ですって。過去にお付き合いした女性は3人ですって。中高大で1人ずつお付き合いましたって。

合コンじゃねえんだわ。ここ、ブログなんだわ。好きに書かせてくれや、なあ。おい。好きに書かせてくれ。

 

全てに於いて中途半端な俺は、明るいグループにも暗いグループにもちょっとずつ顔を出して、均衡を保つことだけをしてた。

だから今までの人生でめちゃめちゃモテたこともないし、まぁ全くモテなかったこともないんだけど、俺は何故か地味な女に人気だった。

 

や、ここ、勢いで、何故かって書いてしまったケド、

「なんでだろ…求心力?人間観察?トホホ…僕ちん変な女に好かれちゃって困ったのら…。」

ってとぼけるつもりはなくて、まぁ俺は完全に地味な女に照準を合わせて狙い撃ってた。マジ、メンゴ。

人生の割と序盤の方から、楽してモテてぇな〜って思ってた。

 

地味目な方の男女グループに入って行けば、相対的に話せるヤツという称号を得るであろうことも分かってたし、派手目な方の男女グループに入って行けば、ユーモアのあるヤツのポジションをほしいままに出来ることも知ってた。

どちらかに属している時は、もう一方の勢力の話題を振ることで暮らしてた。モテ男グループってこういうとこちょっと反社会的でキツいよな〜とか、非モテ男グループって臭えよな、とか。

別に対立していたワケじゃないから、死の商人とは違うけれど。それで今まで痛い目を見たことがないので、ここで懺悔させてください。ゴメンナサイ。…ん。これでバランス取れた?

 

そんな俺にとって、1つ土俵を落とした地味グループの女を籠絡することは容易かったし、楽しかった。

 

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普段からアニメや漫画にあまり興味がなかったが、女の趣味に合わせて事前準備をめちゃめちゃした。

家庭教師ヒットマンREBORN!とか、テニスの王子様とか、ヒカルの碁とか。当時に腐女子という言葉はなかったけれど、夢小説という形で二次創作の概念自体はもたらされていたように思う。

 

もちろんこれらは知識として沢山読み込んだが、次の日に"あの女"へ話すことを前提としていたので、定期テスト対策のようなもの、先生がどの範囲からどのような問題を出題するかを予測して勉強する、これに似たようなものだったと思う。

 

当日は、漫画の貸し借りから会話を始め、適度に女の話題の引き出しを開けたり閉めたりするだけ。俺がコントロールしてた。去り際に、カラオケにアニソン歌いに行く約束か、映画館に劇場版観に行く約束でも取り付ける。

休日に会ったら私服でもちょろっと褒めて、アニメイトでも寄って、映画館に着いて、ポップコーン奢って、ラストの方のシーンで手でも繋いで来たらゲームセットだわ。地味女、マジでしょうもな。脳味噌ゼロ式ドロップかて。

 

で、その地味女から、後日、交際を申し込まれた。丁重にお断りした。俺は楽してモテたかっただけだから。特定の彼女ができてしまえば、そのグループでの居心地が悪くなると思ったから。

 

それからである。地味女が、メンヘラストーカー女(※リスカ済!)へと変貌を遂げたのは………

 

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というのは冗談で、まぁこの女とは普通に付き合って別れたんだけど、この話には一切不幸な人間は登場しなかったのだけど。

強いて言うなら、そんな俺さんが一番不幸だわ。。。みてぇなクソフェミ女じみたことも言わないし。この時代は完全に愉悦の極みだった。

 

この話に既視感が大なり小なりあるのは、やはりオタサーの姫という概念が普及した為かなと思います。

人のキャラクターの明暗と、男女比と、やはり偏りのあるグループ内で希少性を発揮するというのは1つのモテ原理でしょう。

 

オタサーの姫は、モテました。明るいグループの女とは異なり、オタクにとって話せるヤツだったのです。1つ土俵を落として、持ち前の察しの良さで、楽してモテようとしたのです。

そんなオタサーの姫も、オタサーの姫という言葉として、オタサーの姫という意味を表現するアイコンとして定着しました。

そしてオタサーの姫という1つの言葉が定着した今、オタサーの姫のコスプレをするコスプレイヤーなどが生まれつつあります。オタサーの姫が持っていた腹黒さや、実はあんまり可愛くないなどの不満点を理解し、利用する形でモテようとする女、アンチオタサーの姫がモテる時代が来たのです。

 

流行したモテは、さらに次のモテへと連鎖する。この時代の流れは変わらないのでしょうね。

 

それでは。

 

非無非モテ男(ひもておなきにしもあらず)

 

 

 

 

 

 

 

 

時代は、流れていく。ずーっと。

 

 

 

非想非非想天(ひそうひひそうてん)